ドクターズインタビュー

Interview

なかえびえ整形外科 院長

金 柄志 KIN HEISHI

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大阪市福島区海老江にある、なかえびえ整形外科の金 柄志院長は、
「診る、触る、聴く」を大切に日々の診療にあたっています。
高校時代はラグビー部で活躍し、
自身もさまざまな怪我を経験。
その経験から整形外科医を目指しました。
現在は幅広い年齢層の患者さまの治療に携わっています。
今回は、整形外科でよく見られる疾患について、
くわしくお話を伺いました。

ドクターを目指されたきっかけについて教えてください

ドクターを目指された
きっかけについて教えてください

ドクターを目指されたきっかけについて教えてください

高校時代、大学時代はラグビー部のフォワードとして活動していたとき、さまざまな怪我を経験しました。足首の骨折や捻挫、肩鎖関節脱臼、指の剥離骨折、肋骨骨折など、実際に怪我をして痛みと不安を感じる中で、医療機関で診察を受け、担当医から「大丈夫ですよ」という声をかけてもらった時の安心感が印象に残っています。
医師は、人の役に立てる職業だと感じ、特に整形外科は運動器を扱う分野として、スポーツ関連だけでなく、高齢者の膝や腰の痛み、しびれなども含めて幅広く対応できる診療科だと考え、選びました。

患者さまに接する上で、大切にされていることは?

患者さまに接する上で、
大切にされていることは?

患者さまに接する上で、大切にされていることは?

「診る・触る・聴く」を大切に

まず患者さまの話をよく聞くことを常に心がけています。若い方から現役世代、高齢者の方まで、しっかりと目を見て訴えを聞くことで、患者さまの気持ちが少し軽くなることもあります。その上で必要な検査や理学所見を取り、確実な診断をつけていく、この手順を大切にしています。患者さまがわざわざ来院される中で、パソコンばかり見て、ちゃんと触診もせずに診察することは絶対に避けています。

クリニックの特徴や強みについて

クリニックの特徴や強みについて

クリニックの特徴や強みについて

アットホームな雰囲気での患者さま対応を心がけています。特にリハビリスペースは広々として気持ちよく使っていただけるよう配慮しています。スタッフの対応も含め、ギスギスしない雰囲気で快適にリハビリを受けていただけることを目標としています。

どのような症状の患者さまが多いですか?

どのような症状の患者さまが
多いですか?

どのような症状の患者さまが多いですか?

年齢層によって特徴がありますが、高齢者の方は腰痛や脊柱管狭窄症による腰部・下肢のしびれ、変形性膝関節症が多いですね。現役世代(30〜50代)では、デスクワークによる首・肩の痛みが目立ちます。また、学童期や学生のスポーツによる外傷やスポーツ障害も一定数あります。

日本整形外科学会専門医が語る
整形外科でよく見る疾患と
その治療

膝の変形性関節症の進行について教えてください

膝の変形性関節症の
進行について教えてください

膝の変形性関節症の進行について教えてください

内側の半月板から始まり、その下の軟骨がすり減っていきます。次に膝蓋大腿関節もすり減ってきて、それによってだんだんO脚になっていく過程をたどります。靭帯については、スポーツや事故による損傷の場合は手術対象になることもありますが、加齢による変化の場合は、筋力強化やサポーター・装具で対応していきます。

脊柱管狭窄症とはどのような病気なのでしょうか?

脊柱管狭窄症とは
どのような病気なのでしょうか?

脊柱管狭窄症とはどのような病気なのでしょうか?

脊柱管狭窄症は主に腰椎に発生する疾患です。椎間板膨隆や後縦靱帯の肥厚、さらに後ろの椎間関節から黄色靱帯が左右から肥大してきて神経を圧迫する状態になります。

どのような症状が出るのでしょうか?

どのような症状が出るのでしょうか?

どのような症状が出るのでしょうか?

腰痛、臀部痛、膝から下の痛みやしびれが出ます。
歩行して10分程度で腰痛、下肢痛が強くなり、しゃがんで休憩するとまた歩ける、いわゆる間欠性跛行(かんけつせいはこう)という状態になることもあります。

骨粗鬆症の早期発見・治療について力を入れておられるそうですね

骨粗鬆症の早期発見・治療について
力を入れておられるそうですね

骨粗鬆症の早期発見・治療について力を入れておられるそうですね

はい。60歳以上の方、特に細身で出産経験のある女性は要注意です。当院では橈骨での骨密度測定をおこなっており、これで全身の骨量を把握できます。早期発見された場合は、生活習慣や食事の改善、適度な運動を基本としながら、薬物療法をおこなっています。

なぜそれほど早期治療が重要なのでしょうか?

なぜそれほど早期治療が
重要なのでしょうか?

なぜそれほど早期治療が重要なのでしょうか?

高齢者の方が転倒して、大腿骨や腰椎を骨折すると、活動性が低下し、放置すると寝たきりになるリスクがあります。その場合、3-4割の方が1年以内に亡くなられる可能性もあります。そのため、予防的な治療が非常に重要なのです。実際、開業してから圧迫骨折後にADLが顕著に低下した患者さまを多く見てきており、予防の大切さを実感しています。

リウマチ治療について、最近の進展はありますか?

リウマチ治療について、
最近の進展はありますか?

リウマチ治療について、最近の進展はありますか?

近年は生物学的製剤やJAK阻害薬が登場し、より効果的で副作用の少ない治療法が増え、リウマチと上手に付き合うことができるようになっています。興味深いのは、80歳を超えての発症も見られるなど、高齢者のリウマチが増加傾向にあることです。

どのような症状に気をつければよいですか?

どのような症状に気をつければよいですか?

どのような症状に気をつければよいですか?

朝のこわばりは古くから知られている症状ですが、それ以外にも手首や指の関節の痛み、肩や背中のつっぱり感などが特徴的です。特に女性に多く見られます。血液検査で診断が可能なので、これらの症状がある方には早めの検査をおすすめしています。

最近増えている症状はありますか?

最近増えている症状は
ありますか?

最近増えている症状はありますか?

30〜50代の現役世代では、デスクワークによる首・肩の痛みが増加しています。特に都市部では、パソコン作業による症状が多いですね。また、当院がある地域は再開発で若い世代も増えており、学童期・学生のスポーツによる外傷やスポーツ障害も一定数見られます。

ラグビー経験を活かした治療について教えてください

ラグビー経験を活かした
治療について教えてください

ラグビー経験を活かした治療について教えてください

特に首の怪我には注意が必要です。実際にスポーツでケガを経験している身として、選手の不安な気持ちがよく分かります。現在は主に小中学生の若いスポーツ選手の治療をおこなっています。選手が「ここで終わりなのか」と不安になった時、自分の経験も踏まえながらアドバイスできるのは強みだと感じています。

ヘルニアや神経の損傷について、患者さまに伝えたいことはありますか?

ヘルニアや神経の損傷について、
患者さまに伝えたいことは
ありますか?

ヘルニアや神経の損傷について、患者さまに伝えたいことはありますか?

ヘルニアや神経の損傷は、適切な治療とリハビリによって回復が期待できます。ヘルニアは手術をしなくても治る症例が8割程度あります。数ヶ月経過を見ると、自然に退縮し、症状が改善するケースも多くあります。また、末梢神経は1日に1ミリずつ再生する能力があります。「もう駄目だ」と諦めないでいただきたいです。

今後の展望について教えてください

今後の展望について
教えてください

今後の展望について教えてください

この10年で患者さまの年齢層が上がってきていることを実感しており、高齢社会における整形外科の役割の重要性を感じています。今後は超音波(エコー)を活用したブロック注射など、より確実な技術を習得し、患者さまの痛みに寄り添った治療をしていきたいと考えています。また、リハビリ機器の充実も図っていきたいですね。

患者さまへのメッセージ

患者さまへのメッセージ

患者さまへのメッセージ

日々の診療では「診る、触る、聴く」を大切にしながら、地域の皆さまの健康寿命の延伸に寄与できればと考えています。整形外科で扱う疾患は多岐にわたりますが、どの疾患も早期発見・早期治療が大切です。当院ではアットホームな雰囲気で、ゆったりとしたリハビリスペースも用意しています。痛みやしびれでお悩みの方は、どうぞご相談ください。
患者さまお一人ひとりの症状に寄り添いながら、最適な治療をご提供させていただきます。

なかえびえ整形外科 整形外科・リウマチ科・リハビリテーション科

06-6345-3553