腰の痛み部位別のお悩み
主な腰の症状
- 腰がだるい・重い
- 腰痛などの慢性的な痛み
- 「ズキン」「ビリッ」という激しい痛み
- 腰を曲げると痛む
- 痛みのため、腰を曲げないと立っていられない
- 姿勢や動きに影響されない痛み
- 下半身や足の痛み・しびれ
- 臀部や太腿の痛み
- 尿漏れ
主な腰の病気
ぎっくり腰、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、腰椎分離症、圧迫骨折、骨粗しょう症、筋膜性腰痛症など。
知っておきたい腰の病気
腰部脊柱管狭窄症
腰部脊柱管狭窄症とは、何らかの要因により脊髄や馬尾が通っている脊柱管が狭窄することで、神経や血管などが圧迫されて、下肢の痛み、しびれなどの症状が現れる病気です。
脊柱管を通る馬尾神経が圧迫されることで起こる馬尾型、神経根が圧迫されることで起こる神経根型、両方が混在する混合型に分類されます。50~70歳代の方に多くみられます。
腰部脊柱管狭窄症の原因
腰部脊柱管狭窄症の原因には先天性と後天性とがあり、先天性の場合、生まれつき脊柱管が狭かったり、正常よりも狭く成長したりすることが原因で発症します。
後天性の場合、変形性腰椎症、腰椎すべり症、腰椎椎間板ヘルニアなどによる脊柱管の狭窄や、外傷などが原因で発症します。
そのほか、腰を支える筋力や柔軟性の低下、労働時の腰への負担などが原因で起こることもあります。
腰部脊柱管狭窄症の症状
- 間欠跛行(長距離歩くと足に痛み・しびれが生じるが、少し休むとまた歩行できるようになる症状)
- 下肢の痛み・しびれ
- 下半身のおもだるさ
- 腰を曲げた時の痛み
- 痛みのため、腰を曲げないと立っていられない
- 会陰部の異常感
- 排尿・排便障害
腰部脊柱管狭窄症の治療
血管拡張剤や消炎鎮痛剤による薬物療法などの保存療法を中心に行います。
必要に応じて、腰椎牽引器による牽引、温熱療法、低周波治療なども行います。
重症の場合には、手術が必要となることもあります。
圧迫骨折
圧迫骨折は、転倒や背腰部挫傷などの外傷が原因で起こりますが、特に誘因なく発症することがあります。骨粗しょう症による椎骨の脆弱性、易骨折性が背景にあり、高齢者や中年以降の女性に多く見られます。
レントゲン検査だけでは見逃されることもあるため、痛みなどの症状が続くようであればMRI検査をすることもあります。
圧迫骨折の原因
骨粗しょう症により骨密度が減少して起こったり、交通事故やスポーツ時の外傷によって起こったりすることがあります。転倒や重い物を持ち上げたなどの覚えがなくても、難治性の腰痛の中に圧迫骨折が潜んでいることがあるので注意が必要です。
圧迫骨折の症状
腰椎圧迫骨折
安静にしていれば強い痛みを感じることはあまりありませんが、症状が進行すると、安静時にも下半身の痛み・しびれなどを感じるようになることがあります。
胸椎圧迫骨折
- 動けないほどの激しい痛み
- 下半身のしびれ・麻痺
圧迫骨折の治療
通常の骨折の場合と同様に、患部を固定して安静に保つ保存療法が中心となります。
必要に応じて、腰部固定帯ベルトを処方することもあります。
腰のお悩みに対する検査・治療
診察
患者様から症状をおうかがいしたり、視診・触診などにより症状を確認したりします。
また、患部に触れて、関節の可動域を確認します。
検査
痛みなどの症状がある部位に対してレントゲン検査を行い、神経症状や筋力低下などがないか確認します。
レントゲン検査では確認することが難しい部位で異常が疑われる場合には、MRI検査を検討することもあります(当院ではMRI検査は行っておりませんので、他の医療機関をご紹介します)。
消炎鎮痛治療
消炎鎮痛薬を投与するなどして、痛みなどの症状の緩和をはかります。
保存療法
患部を固定して安静に保つ保存療法が中心となります。
必要に応じて、腰部固定帯ベルトを処方することもあります。